【弁護士コラム】私の武勇伝 -その③ 「大会社なのだから。」

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その相談者の方、保険会社から支払いを受けられると分かった瞬間、それまでの険しい形相がほわっと解れ、普通の年配男性の顔に変わったので、驚きました。
 
その変化を見てつくづく、「大会社が弱い者いじめのような対応をしてはいけない。」と思ったものです。

 

 

私の師匠にあたる弁護士も顧問先の社員さんに良く言っていました。「大会社なのだから、弱い者いじめのような事はしてはいけない」と。実際はいじめるつもりはなく、単なる説明不足の場合もあるでしょうが、その言葉を思い出したご相談者でした。

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趣味といえる程ではありませんが、車の運転は好きでした。10代のときに運転免許を取得し、その日に、首都高速を走った程です。

 

ですが、数年前に、愛車を手放してからは、自分で運転することはなくなりました。丁度、交通事故サイトを立ち上げた頃です。

 

運転歴が長くなると、注意をしていても、ヒヤッとすることが多くあり、例えば、田舎の側道に前輪が落ちてしまったり、雨の坂道を走行中、スリップを起こしそうになったりと、色々ありました。自分が、交通事故を起こしたり、被害に遭ってしまっては、交通被害に遭った方の代理を務めて法廷に立つことも出来ません。そのような思いもあり、最近では、運転をすることは殆どなくなりました。


その代わり、電車を良く利用するようになり、休みを取れるときは、新幹線で、熱海の温泉に行き、リフレッシュしています。

 

熱海湾の地形は、モナコに似ていると言われることもあり、車で快走したくなりますが、山の上から、風景を眺めているだけでも、外国にいるような気分を味わうことが出来るので、気分転換になります。事件を抱える重圧からも一瞬解放されるので、行き詰まったときなどは、意識的に出掛けるようにしています。

 

写真は、伊豆山方面から見た熱海湾です。

 

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「弁護士に依頼する人の本当の気持ちは、自分が依頼者になってみないと分からない。」そう思ったのは、私自身が、ある弁護士さんに自分の代理人になって貰い、裁判を起こして貰ったときでした。

そのときに感じた事は、嫌な相手との連絡・交渉を全部代わりにやって貰える有り難さ。例えば、もう相手に会わなくても良いと思った時の清々しさ。それまでのストレスから一気に解放されました。
その他にも、感じた事は色々あります。

 

相手からの手紙や通知を直接受け取らなくても良くなるので、嫌な事を思い出さずに済む。
自分1人では、問題解決に行き詰まってしまうが、一緒に考えて貰えるので、一歩も二歩も先に進める。
話を聞いて貰えるだけでも楽になる。
誰にも知られたくないことは黙っていて貰える。
裁判所に一緒に行って貰える。行きたくなければ代わりに行って貰える。
法廷では自分の代わりに発言して貰える。
裁判官の発言を解説して貰える。
何度も何度も、飽きずに打ち合わせをしてくれる。
厳しい状況でも打開策を一緒に考えてくれる。
希望の言葉を明るく言ってくれる。
 
裁判にはこんなに時間が掛かって、その間ずっと支えになってくれて、本当にありがたいなと感じました。
 
普段、自分が依頼者の代理人として行動するときには、すっかり忘れていますが、あのとき自分が弁護士さんにお願いしようと思ったときの不安や、その後の有り難さ・頼もしさを思い出さないと、道を誤るのではないか。そう思って、時々反省します。
 

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